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    July 25

    あさがお

     
     
    わぁぁ
     
     
    って、大きな声をあげて立ち止まってしまいました。
    わたしと通りすがった人も私の声に立ち止まってしまいました。
     
    団地の裏門を出ると、道沿いに高く続く鉄柵一面に絡みついた朝顔が
    今朝いっせいに咲いていたんです。
     
    毎朝ずっと気になっていました
    この朝顔は咲かずに終わってしまうのかと。
    葉ばかり茂らせて、蔓ばかりのばして、
    蕾らしき蕾も目に付かなかったのは
    わたしの気のせいだったのでしょうか
     
    まったく突然のように咲いたんです
    でも当然のようにニコニコ笑って鮮やかな顔を並べていたんです
    今日の予定・・・朝の思考が一瞬にして真っ白になったんです
    胸の奥、胃のあたりまでどきどきしたんです
    とても鮮やかすぎるんです
    あまりに無邪気すぎるんです
    だからむしょうにうれしくて
    どこか時に振り回されるんです
     
    鮮やかな赤紫の顔をいっせいにこちらに向けられたんです
    朝顔が咲いていたんです
     
    だからわたしは立ち止まったんです
     
    夏の朝の日差しに理科の宿題の影が一瞬渦を巻いて、そして消えてゆきました
     
     
     
    朝顔が咲いて咲いて咲いていたんです
     
     
     
     

    自画自賛

     
     
     
    1234567・・・♪
     
     
    朝のラッシュ
    ぎゅうぎゅうづめのバスの中
    聞こえてきた男性歌手の声
    というか、ここしか聞き取れなかった
    メロディーとテンポそして映像で
    ちょっと気に入ったのである
    あれ?陶喆?
     
    でも
     
    うるさいエンジン音
    わたしの近視の目
    歌詞が何を歌っているのかわからない
    字幕の字も歌手の顔もぼやぼや
    ただわかったのはサビのメロディーとその歌詞の一部
    1234567・・・・・・♪
    曲名も歌手ももちろんわからずじまい
     
    さて。
     
    こんな断片的な暗号のような情報だけで
    この歌を探し出す・・・。
    無謀なことだ
    わかっている
    だからほっておいた
     
    のに
     
    最近になって再び
    買い物に入った店内でこの曲を聞いてしまった
    再び。
    気になる気になる気になる気になる・・・探しだせ!
     
     
    陶喆好きの友人に聞く・・・最近新曲出た?・・・NO。
    ネットの音楽サイトを開ける
    サイトの新曲ランキングの曲を試聴する
    無数に並ぶ曲の中からあの曲の印象に合いそうな曲名を探す・・・聞く・・・NO。
    GOOGLEで検索にかける・・・「1234567」で、「12345678」で。
     
    千里の砂浜から一粒の砂金を探し出す気分
     
    最後の手段
    CD屋
    店員に尋ねる
    この曲をすぐ思い出せる店員がいるCD屋はどこだ。
     
    杭州滞在10数年
    記憶にあるCD屋を思い巡らしたあげくに、武林路のとあるCD屋へ入った
    ここの店員は私が行くと必ず何か話しかけてくる
     
    “あの歌探してるんです。男の人です。123456・・・って歌ってました”
     
    “曲名は?”・・・・・“わかりません”
    “歌手は誰?”・・・・・“わかりません”
    “どんなメロディー?”・・・・唯一わかっている123456・・・の部分に実はメロディーらしいメロディーはないんです。
    “新曲かな?”・・・・・“すみません。それも全然わかりません”
     
    “・・・・・・・・・・・・”
    さすがにこれだけでは。
    しかし店員は諦めず、歌詞に数字がある曲を一生懸命思い出し
    思い当たったCDを次々に見せてくれた
     
    でもCDを見せてくれたところでそれかどうかわかるわけがない
    1枚1枚1曲1曲聞かせてくれ・・・ともとても言えない
     
    つまり・・・・直感勝負
     
    見せてくれるCDジャケットの絵や写真から直感で判断するしかない
     
    結果。見せてくれたCDはすべて私の直感から外れた
     
    店員のため息
    視線が上斜め45度を走る
     
     
    と、店員とともに諦めかけた私の眼に陶喆のCDが入った
    1年か、いや2年ぐらい前のCD
    きっとほとんど私がPCに持ってる曲だろぅ・・・とCDを裏返す
    え?「1234紅楼夢」?
     
     
    赤っぽい暗いトーンの映像画面
    たくさんのオリエンタルな女性たち・・・・紅楼夢
    そういえばバスの中では陶喆のほかの曲もよく流れる
    1234・・・・・・あの歌詞に符号するし。。。
     
    無言の店員に私も無言で曲名を見せた
     
    “うん?・・・・ああ、そういえば陶喆もそんな1234・・・って曲歌ってたねぇ”
     
     
    どんぴしゃり。
     
    1時間後わたしは家のPCでさっそくCDをかける
    聞き覚えのあるメロディーとリズム、そして
    12345678・・・・・♪
     
    人は執念と感心するが、
    わたしは自分の直感に自画自賛である
    バスの中で始めて聞いたときのあの直感
    あのCD屋に入った勘
    店員が見せたCDをすべてパスした直感
    陶喆のCDを手に取り曲名を目にしたときの直感
     
    ははは。。。満足満足!
     
     
    ・・・・・ちなみに この曲の正式タイトルは“討厭紅楼夢”みたいです。
    July 12

    夜道を歩いて

     

     

    忙しい・・・

     

     

    という言葉は、もう恥ずかしくなるほど使ってるけど、

    何故にか、今年の夏例年よりやけに忙しく感じる・・・・

    週に半分も夜11時帰り・・・というのは

    それでも以前も極普通にあったこと。。。。。

     

     

    日本にいた時も大学の頃から、帰るといったらもちろん夜。

    日の短い冬は言うまでもないが、夏だって

    明るいうちに家へ帰ったことはほとんどなかった。

     

    そして中国で。

     

    留学、結婚、出産を経て、今の仕事に。

    仕事を始めてからは、やはり、帰るといったら夜になっている。

    あまりに習慣になったので、

    まだ日のある明るいうちに帰ることに違和感さえ感じるくらい。

     

    で、人通りの少なくなった暗い夜道を歩くなんてのは

    わたしにとってはとても日常的で

    自然、行動が大胆になったりもするわけで。

     

    声に出して独り言を言ったり

    鼻歌を歌ったり

    なんてのは日常茶飯事

     

    そして、星を見ながら・・・という都会においては健気な行為も最近はわりと。

    ちらっと見るのでもなく、立ち止まって見るのでもなく、

    見ながら歩くのである。

    気をつけないと人にぶつかる・・・・という心配はあまりない。

    私のように夜空を見ながら歩いてくる人は滅多にいないし、向こうから私を避けて通り過ぎてくれるのが常。

    第一わたしがこんなことをする時間は人通りが少なくなっている

     

    注意するべきは、

    曲がるべきところで通り過ぎないこと。

    止まるべき信号を無視しないこと。

     

    夜道の一人歩きは興に入ると、歩みが止まらないもの

    実はそのくらいになるのがちょうどいい快感なのだ

     

     

    この夏も夜遅く帰る日が多いはず。。

    せいぜい、夜道を楽しむとするかな。

     

     

     

          星を見ながら歩いていると、

        どこまでも階段を上れそうな気がする

     

            何段でもかまわない

         疲れ知らずで上れそうな気がする

     

             100階でも

             1000階でも

             10000階でも。

     

          上れば上るほど体が軽く浮き

          脳裏は晴れわたってゆくだろう

     

      コンクリートの階段しか上れないこの足がうらめしい。